今となっては笑い話、当時はドン引きしたお客さんや店員アレコレ。
こういっちゃなんですが、お金がダイレクトに絡んでいるだけあってお客さんのアクがえぐかったり、当時はどのバイトよりも高時給であることが多かったため、店員自体もアク通り越して得体の知れないナニかであることが多い。
ストレートに言うとパチンコ屋で遊戯している人の大半はどこかにネジを吹き飛ばしている
主にお金に対する考え方がパチンコ未経験の人に比べてズレています。
本人が気づいていないパターンが大半ですが、決してお金の価値観が軽いわけではなく、逆にお金に執着するからこそパチンコを打っているところがある。
楽しく遊戯してお金が手に入るならそりゃ病みつきになる。
だから普段は数百円の買い物で悩むくせにパチンコでは平気で諭吉をサンドに何枚もぶち込む。
先ほども言ったようにお金の価値観が軽いわけでなく、むしろお金が欲しいので負けると段々ヒートアップする。
そうすると人は様々な奇行、オカルトに走ります。
今回はそんないくつかの思い出話になります。
当然、この記事を読んだところでパチンコに勝てるようになるわけでもなく、いつものファンタジー感覚で楽しんでくれ記事ですので、気楽に読み流してください。
思い出すたびに追加、更新をしていく予定です。
そもそもパチンコでのお金の価値観
冒頭でも言いましたが、パチンコ屋で遊戯している人の大半はどこかネジを吹き飛ばしています。
冷静に考えて今2022年現在の日本で普通に働いていたら月の賃金はいくらでしょうか?
地域、年齢、職種によりまちまちでしょうがざっくり下は20万前後、よくて30万あるかないか。
これは総支給額で、諸々税金やらなんやら差っ引かれたら手取り16万とかです。
で、月の労働日数を手取りで単純に割ってみます。
16万÷労働日数22(完全週休二日として月30日-土日休みの8で)
ざっくり日当7300円。
個人的な価値観ですが軍資金7千円程度なら甘デジかお祈りジャグラーで短期決戦にかける立ち回りになります(養分の意見です)
もちろん、打たないという選択肢はありません、完全ノーガードで玉砕特攻です。
これが脳を焼かれたパチンカスの思考。
僕は基本的に初期軍資金は3万円。
ATMダッシュで3万追加で6万。
ここまでが基本ベースで、そこから一歩踏み込むかどうかは脳の焼かれ具合で変わりますが単純に負ける時は最低6万~負けます。
日当が7300円としたら労働日数8日と3時間ぐらい?を一日持たず消し飛ばすわけです。
普通に考えて頭おかしいとしか言いようがない。
長くなりましたが、そんな頭おかしい人間たちのエピソードがこちらになります。
海物語、ジャグラーでの特殊動作(危険度☆)
これは現在でもよく見られますね。
海物語で液晶に向かって右から左に手の平かざして何もない空間をスーッとスライドさせるアレ。
SFとかだと何もない空中にキーボードが現れたりしますがアレのパチンコ版。
リーチがかかるたびに投げやりなスーッを繰り返してますが、魚群が出れば話は別、スーッからスッスッスッス!と気迫が伝わる空中手の平スライド。
北斗の拳の構えでよく見るアレを彷彿とさせる。
もちろん手の平かざしたところで魚群が出てくるわけでも無く平気でハズレる。
スロットならばジャグラー関係はオカルトの宝庫ですね。
オカルトと言えば、業界でも有名な漫画家で谷村ひとし先生という漫画家がいるのですが、お暇があれば一度読んでみることをおススメします。
パチンコでの生涯収益が1億手前というレジェンドが描くオカルト漫画は一見の価値があります。
一般人の方の実践はおススメしませんが。
オカルト信仰客(危険度☆☆~☆☆☆)
先程の、海物語やジャグラーに通づるものがあるオカルトを信仰する客。
近づかなければ基本安全だが、たまにトンデモねぇパワータイプが存在する。
ガチで数珠を持って拝むばあちゃんや盛り塩するおじいちゃんは基本的に害はない。
出会った中で一番印象に残っているのは、台大当たり誘発ノックおじさん。
やり方は簡単で、筐体上部をどつくただそれだけ。
とにかくどつく、千円入れるたびにどつく、リーチが来てもどつく、隣に客が座ったらどつく、後ろを店員が通るたびにどつく、どこかで大当たりの音が聞こえてもどつく。
もはやノックのレベルでは無い、心にとんでもない闇を抱えてるのではないかと疑うレベル。
常連のお客さんなのでまずはコミュニケーション、対話からだと言うことで店長が事情を聴いて来いと店員に指示。
白羽の矢が立ったのは当然僕。
顔真っ赤にして台の上の方どつき回すおっさんに声かけることの嫌さよ……
とりあえず声かけて他のお客さんの迷惑になるから勘弁してほしい旨と、なぜ台の上部をノックするのか聞いてみた。
こないだ玉詰まり直してもらうんに店員さんこの辺(台上部)どついたら直ってすぐ当たったねん!この辺に当たり引けるセンサーあんのはわかってんねん!
ねぇよそんなもん!
そんなもん存在してたら即日メーカー回収騒ぎだわ!
そもそもそんなもんの存在知ってたらパチ屋で働かず大当たりセンサーとやらタコ殴りにして生活するわ!
と、頭の湧いたおじ様に言いたい気持ちを堪えつつ、そんなものはない事や他の客の迷惑になるからやめろ、追い出すぞということをオブラートで3重くらいに包んでお伝えして撤退。
事務所で報告し、爆笑の後以前玉詰まりの処理をした店員に注意(玉の搬送路や台を開けてキチンと確認せず横着して台を叩いて直したため)し、その場は収まる。
しかし、後日スロット台でも同じことをする頭が沸騰したおじ様。
スロットはホッパーが台の下部辺りなので、そこを腹パンか?と聞きたくなるほど抉りこむようにどつき回す。
そもそも詰まったらホッパーエラーが出るし、なんならスロットにも大当たりセンサーとかいう奇天烈なシステムや装置は存在しない旨を説明したがご理解いただけず最終出禁。
働いていた店舗から300m離れたライバル店に現れ同じことをして出禁になったと、頭を取りに来た(お客さんの人数数えに来る)店員から聞き、その後そのおじさんを見ることはなかった。
男性スタッフから金をもぎ取るカウンターおばちゃん(危険度☆☆☆)
おばちゃんといっても年齢的には若かったはず。
大人びて見える容姿だったので年上に見られてしまうのが悩みの種というとても個性的で独特な世界観をお持ちの方でした。
さて、気になるお金をもぎ取る手口ですが、成功率はほぼ100%、しかも男側が進んでお金を渡してくるというビジネスが大好きな方には涎物の必勝法とは!?
大人の運動会から妊娠カミングアウトで示談金要求
当時僕は同じ職場のホールスタッフの子と付き合っていて、その子経由で教えてもらった手口がそれでした。
先ほども書いたように、大人びた容姿でかつ個性的で独特な世界観をお持ちの特殊な方がお相手。
据え膳食わぬなのか、僕には刺さらなかった魅力があったのか、3人ほどお金を払ったスタッフがいました。
みんな渋ることなくすんなりとお金を払い、それからも辞めることなく仲良く働き続ける不思議環境。
平和な世界。
尚、実際に妊娠したという事実はなく、お金の入金確認後入院というていで1週間ぐらい旅行を楽しんでいたそうです。
平和な世界。
誰が言ったか、人類皆兄弟という言葉がありますが、当時の職場ではしばらくの間、リアルに(血縁の繋がりはない)兄弟が同じ職場で働く地獄みたいな期間が存在しました。
枕営業おばさん(危険度☆☆☆☆)
書いて字のごとく、読んで字のごとく店員に大人のデートを仕掛けてくるお客さん。
地元の飲み屋街でスナックを営むママさんで、年齢は当時で48歳。
酒に焼けた声で髪の毛は紫でゼブラ柄やトラ柄を心から愛する関西おばちゃんを具現化させたようなおばちゃんでした。
で、手口ですが至ってシンプル。
自分の店に個人的に誘って飲ませて酔わせてGO
そもそもお客さんとプライベートな付き合い自体褒められたものではないし、お歳もアレということもあり被害者はそこまで多くありませんでした。
そう、被害者はゼロではなかった。
枕おばちゃんお口の中にヘリウムガスでもぶち込んでんのかい?とばかりに口が軽く、常連さんたちの間でその話が広がるまでにそこまで時間がかかることはなかった。
なんにせよバイトが二人やられていた。
20代の子が1人と50代の方が1人。
おうおう、50代はまぁわかる、リスクを冒してまで行くほどのものかという疑問は残るが好みはそれぞれだ、そこはまあいいとして20代どうした?
とりあえず事情を聞いて来いと店長からGOサイン、なぜ僕なんだい?と思わなくもないがこれに関しては死ぬほど興味があったので特攻、さぞかし面白い話が聞けるかと思って休憩室で事情を聞く。
店の手伝いしたら給料くれるという言葉に誘われて店の手伝いしてたら閉店後に飲まされ酔わされ無理矢理しっぽりいかれてそのお礼に給料含めて50万もらったと告白される
軽い気持ちで聞いたことを後悔。
本人的には金を返して被害届を出すか悩んでいるとのこと。
マッハで僕のキャパ超えたので店長にパス、たかがバイトが抱えるのにはヘビーすぎた。
尚、20代の子は翌日から出勤してこず、枕おばさんは変わらず来店し景気よくお金を落としていってくれた。
裏でどんなやり取りがあったかは知らないし知りたくもない。
店長の車にう○こ素手でぶん投げおじちゃん(危険度☆☆☆☆☆)
前提として、このおじちゃんは普通にいい常連のお客さんでした。
あかんなぁ、今日も負けたわ。この店来てる限り絶対勝てやんなwww
こんな感じで負けても爽やかな良い負けっぷりのおじちゃんでした。
毎週平日に来店してくれて、天才バカボンとルパン三世をこよなく愛するおじちゃん。
大当たり引く度に隣のお客さんに缶コーヒーを奢るおじちゃん(従業員に小銭渡して買いに行かせてた)
たまに勝つと明日死ぬんちゃうかなと毎回冗談を言って帰るおじちゃん(勝ち分は後日利子付けて負けて帰る)
しかし、ある日何の前触れもなく急変しました。
当時働いていた店は、カウンター横にトイレへの通路があるのですが、勢いよくトイレから飛び出してきてカウンターのお姉ちゃんに一喝。
お前らホンマええ加減にせぇよ!
何が?え?おじちゃんどうしたん?
シマ巡回中にたまたま出くわした自分とカウンターのお姉ちゃん完全に混乱。
ただ両手に何かを持っている。
細かく詳しい描写は省くが両手にう○こを装備している。
その時は何を持っているのか分からなかったが徐々に脳が理解する。
トイレのドアは幸いにも中から押すだけで開くタイプだったのでドアについているということはなかったが何にせよ両手にう○こを標準装備したおじちゃんがカウンターのお姉ちゃんと僕を恫喝しながら店を出ていく。
人は真にやべぇ奴に出会うと身動きできなくなるというが正にそれ。
それはさておき風除室のドアを張り手で押し開けて店外に飛び出すおじちゃん。
風除室のガラス扉にくっきりとう○この手形が残り、床にも飛び散るう○こ。
阿鼻叫喚、地獄絵図とはまさにこのことで誰一人として関わりたくないが、さすがにそうもいかず主任と僕でおじちゃんを追って店外へ。
幸い平日でお客さんも3人しかおらず、みんな近所にお住いの方で自転車でのご来店。
すなわち駐車場は限りないオープンスペース。
止まっていた車は4台で店長、主任、僕、カウンターのお姉ちゃんの車のみ。
おじちゃんは脇目も振らず店長のプレジデントに一目散にダッシュしフロントガラスにもう片方の手に残されたう○こを豪快なフォームで叩きつける。
うっわ……おっちゃんいきおったで……
いきおったっすね、あれはもう救えませんわ……
少し離れたところで静観する主任と僕。
当然だが近づきたくない。
う○こ塗れの手で胸倉掴まれたくないし、残念ながら危機管理の観点から即時通報がベスト。
今頃カウンターの姉ちゃんが通報している頃だろうと主任も僕も楽観していた。
だって自分の車じゃないし。
その間にもフロントグリルにおじちゃんのおじちゃんを出して放水作業っぽい動作をしているがう○こ出した後なのに出るのか?あの手でよくズボンに触れるなという話を主任としている最中にパトカーが到着。
連れて行くんワイちゃうやろがい!あの店遠隔やってんねんぞ!調べろや!俺の金盗ったんやから店長窃盗やろがい!
えらい剣幕でまくし立ててたので一部しか聞こえなかったが後日主任と聞き取れた部分をお互いすり合わせたらこんな感じのことを叫んでいたのだろうと2人で推測。
遠隔とかできるならうちの店はもっと客を呼べてただろう。
当然、おじちゃんのその後を知る者はなく、その後主任と僕で店内清掃をする羽目になった。
う○こ塗れの店長の車がどうなったのか、結果だけ言うと長時間放置され水分が飛んでパリッパリになっていました。
ネジを飛ばした人々まとめ
基本的にお金と色が絡むと人ってとんでもない行動に出たりします。
ありきたりな言葉で言うと、本性が出ると言いましょうか、金銭に限定して言うならばお金を借りて返す時にその本質が良く出ます。
お金を持っている時のお金の使い方、持っているお金を手放す時。
お金が入る時も出る時も人の本性というものがチラッチラ顔をのぞかせます。
僕も身に覚えが山ほどあります。
正直ブログのネタにしている内容はほんの触りぐらいで、心から恥とも何とも思っていませんが、語っていない部分というのは思い返すとなぜあんなことを?というパターンが非常に多い。
色事での黒歴史はありませんがお金は本当に腐るほどある。
お金が動く場所で今回の記事に書いたような、ネジを飛ばした人の思い出はまだまだありますが、その辺は随時更新していく予定です。
今回も読み物として楽しんでいただければ幸いです。
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