メンタルと体がガチで崩壊しそうになった警備員という仕事に就くまでと待遇(警備員前編)

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警備員という仕事について

日頃は育児関係の記事で固く真面目に書いているので、雑記ブログでぐらいは肩の力を抜いて書かせてもらおうと思います。

まず警備員と言っても、皆さんがピンとくるのは駐車場の誘導や、道路工事の旗振りなどが一般的と思います。

実は警備員と言っても、大きく分けて

  • 第一号警備業務
  • 第二号警備業務
  • 第三号警備業務
  • 第四号警備業務

と、4つに分かれています。

ちなみに僕は、第一号警備業務の機械警備業務に従事していました。

機械業務が何かと言われれば、簡単に言うと例えばスーパーや工場などに警備機器を設置し、施設が営業を終了し施錠した後に施設に設置した機械、センサーが異常を感知すると駆けつける業務です。

なので、主に夜間の出動がメインとなり勤務時間もそれに合わせたシフト制となりますが、そう言ったことも含めて書かせていただこうと思います。

注意

警備会社といえば、大手企業ですとセコムさんやALSOKさんといった超有名な警備会社さんがありますが、そう言った大手とは別の地域密着型の小さな警備会社に勤務していました。

実際にセコムさんやALSOKさんに勤めたことはありませんが、同業の方にお話を聞く限り、待遇はキチンとしているというお話を聞いていますので、そちらの会社は関係ありません。

あくまで僕が勤めていた会社での実体験を身バレしたり怒られない程度に書いていこうと思います。

もう5年以上前の話なので記憶を辿って書いていきます、ぜひお楽しみください。

中編はこちら

後編はこちら

入社のきっかけ

そもそも、警備会社に入る前は、小さな町工場で働いていました。

ザックリと説明すると240℃ぐらいのホットな機械に金型とその中にゴムの素材を詰めて成型する会社です。

夏場はまさに地獄でした。

給料も手取りで14万ほど、正社員でしたがボーナスは年に2回寸志ほどではありましたが支給されました。

嫌になったき始まりは

社長
社長

今年は業績がきついのでボーナスは無理です、本当に申し訳ない……

という言葉でした。

いえ、決してボーナスが出ないから嫌になったわけではありません、問題はその後です。

1か月後に大型バイクの免許取って大型のまぁまぁな値段のバイクを買って会社に乗ってきやがった!

そりゃ、怒りの大文字赤線アンダーラインも引きます。

社長
社長

俺、日頃頑張ってるから自分へのご褒美や、どうよ?めっちゃええやろ?

はい、ここでワンアウトです。

確かに業績が少し悪いのは分っていたので、ボーナスの支給がないのは従業員一同、理解はしていましたし、飲み込みました。

その1か月後にこれですわ……

いや、せめてもうちょい後にずらすとかさ……

しばらくは会社に乗ってこずに隠しておくとかさ……ありますやん?

休憩時間の度に自慢され、昼休憩には毎日のように嬉しそうにバイクを磨く姿。

怒り

従業員一同こんな感じでした。

それでも我慢しました。

正社員ですし、次の仕事探すのも面倒くさかったので。

で、ある時から忙しくなってきました。

もともと、週休2日制で、第2・第4土曜日は休みでしたが、注文が相次ぎ納期の問題もあったので本来は休みの土曜日も出勤になりました。

出勤したら朝礼があります。

その日の注意事項やその他諸々の各班の計画を連絡します。

朝礼で社長、めっちゃ野球のユニホーム

はい、ここで2アウト。

子供の少年野球の試合だそうで、朝礼が終わったらそのまま試合に向かっていきました。

3連怒り

残された従業員一同、仕事の話と社長の愚痴の割合1:9

それから1年後ぐらいでした

社長
社長

今年は業績がきついのでボーナスは無理です、本当に申し訳ない……

またこれです……

もはや従業員一同、誰も信じていません。

何なら次は何を買うつもりだ?あん?

そんな気持ちで皆が一致団結していました。

1か月後に新車価格600万の車に乗って颯爽出勤してきました

値段はうろ覚えですが、少なくとも600万は間違いなく超えた額を聞いた気がします、

メーカーや車種名は伏せますが、とてもヴェルな感じでかっこいいファイアでした。

この瞬間に転職を決意。弟がセルフのガソリンスタンドに勤めていて、ぼーっとしてるだけという話を聞いたので、すぐさま紹介してもらいました。

必要資格は危険物の乙4類

残念ながら地元での試験はかなり先だったので、大阪府まで行って取得してきました。

ここで、僕の肉体とメンタルをブレイク寸前まで追い込んでくれた会社との出会いです。

形としては、警備会社に登録している人材をセルフのガソリンスタンドに派遣する形ということらしく、まずは警備会社に面接へ。

弟のコネもありスムーズに話は進みましたが、現在定員の空きがないので、空きが出たら声をかけるのでそれまで機動(機械警備業務の部署)で仕事してもらっても大丈夫かとの事でした。

前述のゴム工場にはとっくに愛想が尽きていましたし、1日でも早く辞めたかったので即答でyesと答えました。

今にして思えば、yesでもnoでもどっちみち詰んでいた感が半端ないです。

こうしてめでたく地獄への門が開かれたわけです。

入社してわかった勤務時間と給料

さて、最初の方にも書いたように機械警備業務は主に契約先施設の業務が終わり、施設を施錠してからが本番です。

シフトは早番、遅番、24時間勤務と分かれています。

ここで、ん?と思った方は安心してください正常です。

おかしなものが一つ紛れ込んでいますが、その話はまた後程書こうと思います。

で、勤務時間が早番が8:30~18:00。休憩とか休憩などが込みと考えるならば普通ですね。

おっと、ここで問題が

早番と遅番の2交代なのに早番は9.5時間、1日は24時間、差し引き14.5時間は何だ?

夜勤です

驚きの半日オーバー

なぜこんなシフトが実現したかというと、仮眠時間6時間が含まれているので労働基準局には引っかからないと説明され、当時はそんなもんなんだと納得していましたが

警備員が現場において24時間365日稼働が必要なケースは多いです。もちろん警備員にはシフト上で休日は設けられますが、現場に出勤している時間は全て稼働時間とみなされるケースがあります。具体的には24時間勤務の警備員が8時間の仮眠時間があった場合、この仮眠時間も労働時間に含まれます。何かあったらすぐに稼働しないといけないことが前提での休憩なので、労働時間とみなされるわけです。また、現場の警備員には残業代が支給されないケースがあります。監視業務や断続的労働に該当するものです。業務内容としては、ほとんど肉体的・精神的な疲労がなく、監視や待機が大半という場合に該当します。

ただし、これらに該当するためには労働基準監督署に「監視又は断続的労働に従事する者」の届出が必要です。届出をしていなければ、残業した場合に法定の計算による残業代を支給しなければなりません。届出がされていたとしても残業した分の給料は、通常の時給換算で支払われます。

警備員のお仕事コラム、セキュリティーワーク様より引用

チラッとさっき調べてみたら聞いてた話と全然違いました。

控えめに言って、頭がおかしくなりそうです。

それはさておき、現実に仮眠が6時間とれるのなんて月に1度あれば御の字レベルで、大体は仮眠が取れても2時間とかそんなものでした。

もちろん、機械警備のメインは夜なので、基本は遅番です。

早番の勤務になるタイミングはまた後程書きます。

で、です。こんな長時間の勤務で夜勤ときたら、さぞお賃金も良かったとお思いでしょう。

実際友人などに話をしたら、給料結構もらってるんでしょ?と

なんなら使う時間ないだろうから貯金できてるんでしょう?と

先ほどのゴム工場で、手取り14万程と書いたのは覚えていますでしょうか?

ちなみにゴム工場の勤務時間は8:30~17:30でした。

それを頭に置いてもらって

なんと驚きの手取り16万!

勤務時間がザックリ1.5倍、給料が2万円アップ、ある意味破格です。

ここだけの話、弟のセルフのガソリンスタンドは18万とのこと。

でも、残業とかしたらもうちょっと増えるでしょ?と考えたあなた

甘い!

なんとnew勤務先には

タイムカードがありません

出勤時、退勤時に打刻するアレがないのです。

それを踏まえてこれを読んでみてください。

「待機時間」は所定の部屋で、警備の業務が発生するまで待っている時間帯で、「仮眠時間」は業務が発生するまで仮眠をとってよい時間帯です。

どちらの時間帯も、業務が発生した場合は仕事をする必要があるため、勤務時間とみなされます。

例えば、21時から翌朝9時までの勤務内容で、待機時間と仮眠時間が合わせて6時間あるとします。

その時間帯に警備の仕事がない場合でも、12時間分賃金が発生するのです。

それでは、12時間働いた場合、通常8時間を超えると発生する残業代は出るのでしょうか。

警備員の場合は、12時間働いたとしても基本的に残業代は出ません。

もし残業代が発生するときは、週の平均労働時間が40時間を超えた場合に適用されます。

ジョブコンプラスS様より引用

さて、読んでいただけましたでしょうか?

最後のほうにシレっと書かれていますが、残業代が発生するときは週の平均労働時間が40時間を超えた場合に適用されるらしいです。

ちなみに週5勤務で連続夜勤は基本でした、間に早番が入ることもありましたが、そのお話はもうしばらくお待ちください。

では、単純に週5勤務で全部遅番の労働時間をざっくりと計算した結果

一週間の労働時間はお見事72.5時間でした。

変形労働時間制とはなんなのでしょう。異世界の制度でしょうか?

もちろん残業代が支給されたことはありません。

ここで少し別の警備業務についていい話も

今のところ機械警備というより、勤務先がアレなだけな話ですが、実は嫌な話だけではありません。

機械警備の機動隊員の詰め所は、県内の契約先施設からの警備信号が入る建屋だったのですが、そこは県内に散らばる警備員に出動指示を出す管制センターも兼ねていました。

そこで最初の方に、警備員にも色々な種類がありますよとお話しましたが、施設警備の警備員さんは個人的にはお勧めだったりします。

基本的に50代や60代の年齢層が多かったイメージです、直接年齢を聞いたわけではないのではっきりとしたことは言えませんが、僕の知ってる施設の常駐警備のおっちゃんは、夕方に出勤し、施設の従業員さんの退勤記録を管理し、夜間に何回か施設内を巡回し、問題なければ寝てようがテレビ見てようが自由でした。

翌朝は施設の従業員さんの出勤記録を管理し、少しの書類を書いて終わり。

日当は8500円ぐらいだった気がします。1か月のうち20日働くだけで当時の僕の給料を超えます。

基本的に力仕事や難しい事務作業もないので、拘束時間が長いことを除けば楽な仕事です。

常駐する施設にもよるのでしょうが、他にも公営施設や病院の駐車場整理などの業務に従事する高齢者の方もいましたが、前述の施設警備に比べれば少しきつめなイメージです。

夏場の太陽や雨風、冬の寒風の影響をモロに受ける現場は体力的にきつい場合もあります。

配属先に関しては警備会社の担当部署、僕の勤め先では警備部でしたが、そこで相談をすれば、ある程度は希望に沿った現場に配属してもらえる可能性も無くはありません。

といったように、決して悪い面ばかりでもない警備員業務。

結局は配属場所や、会社によってピンキリなので、僕の記事を読んで機械警備=地獄とは思わないでください。

あくまで、僕の勤務先がこうだったというだけの話ですので、大手の警備会社はここまで酷くない、ちゃんとした労働環境と聞いています。

今回は警備会社に入社するまでと、ざっくりとした勤務時間とお賃金を紹介させていただきました。

次回の記事ではさらに仕事の内容や、仕事中に事故を起こしたアレコレ、今回の記事でもちょくちょく出てきた、早番と24時間勤務やその他細かいアレコレをぶちまけようと思います。

警備会社での勤務経験でよかったと思えることが唯一あるとすれば、今こうしてブログで記事を書けていることでしょうか。

正直どこかに吐き出して笑い話にでもしないとやってられません。

思い出しながらなので抜けなどもありますが、もうちょっとしたファンタジー世界感覚で読んでいただけると幸いです。

では、また次回の記事もよろしくお願いします。

おまけ

結局、セルフのガソリンスタンドに異動する話は最後までかかることはありませんでした

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